50代・60代からの筋トレは危ない?安全に続ける3つのポイント
「この年齢から筋トレを始めて、かえって体を痛めないだろうか」
「重いものを持つのは、若い人がやることでは」
50代・60代の方から、こうした不安の声をよく聞きます。年齢を重ねるほど慎重になるのは、とても大切な感覚です。
ただ、筋トレは「若い人のためのもの」ではありません。今回は、公的なガイドラインや専門団体の見解をもとに、年齢を重ねてから筋トレを安全に続けるための考え方をお伝えします。
筋トレは大人みんなにすすめられている
世界保健機関(WHO)は2020年の運動ガイドラインで、大人に対して、ウォーキングなどの有酸素運動に加えて、主な筋肉を使う筋トレを「週2日以上」行うことをすすめています。高齢の方には、さらにバランスなどを組み合わせた運動もすすめられています。
つまり筋トレは、特別な人のためのものではなく、年齢にかかわらず続けたい健康習慣のひとつと位置づけられています。
「年齢を重ねてからの筋トレ」は危ないのか
筋力トレーニングの専門団体である全米ストレングス&コンディショニング協会(NSCA)は、2019年に高齢者の筋トレについての公式見解を発表しました。
そこでは、きちんと組み立てられた筋トレは、健康な高齢の方にとって安全なものだとされています。体力の落ちた、かなり高齢の方を対象にした研究を集めても、筋トレによる大きなトラブルはほとんど報告されていませんでした。
大切なのは「やるか、やらないか」よりも「どう組み立てるか」です。ここからは、同じ見解の中で示されているポイントを3つにまとめます。
安全に続ける3つのポイント
1. 複数の関節を使う種目を取り入れる
スクワットのように、股関節・膝・足首を一緒に使う種目は、年齢を重ねた方にもすすめられています。
立つ、座る、階段をのぼるといった日常の動きに近く、生活の中での動きやすさにつながりやすいのが特徴です。
ただし、最初から重い負荷をかける必要はありません。まずは正しい動き方を身につけることが先です。
2. 限界まで追い込まない
「もう1回も上がらない」というところまで追い込むことは、年齢を重ねた方には避けるべきとされています。
疲れきった状態はフォームが崩れやすく、ケガのリスクになりうる一方で、筋力をつけるために必ずしも必要ではないからです。
「あと少しできそう」というところで止める。それで十分に意味があります。
3. 週2〜3回、無理なく続ける
筋トレの回数は、週2〜3回が目安とされています。毎日がんばる必要はありません。
間に休む日をはさむことで、体が回復する時間もとれます。
始める前に確認しておきたいこと
心臓の病気や、コントロールできていない高血圧など、持病のある方は、始める前に主治医に相談してください。
また、骨粗しょう症と言われている方は、重りを持ったまま背中を丸める動きは避けたほうがよいとされています。
体の状態は一人ひとり違います。不安なことがあれば、自己判断で無理をしないことが一番です。
まとめ
- WHOは、年齢にかかわらず週2日以上の筋トレをすすめている
- きちんと組み立てられた筋トレは、健康な高齢の方にとって安全とされている
- 複数の関節を使う種目を取り入れ、限界まで追い込まず、週2〜3回続ける
- 持病のある方は、始める前に主治医に相談を
「始めたいけれど、何から手をつければいいか分からない」という方は、まず今の体の状態を一緒に確かめるところから始めてみませんか。
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