階段で太ももの前ばかり張る原因は?働きすぎる大腿直筋の話
階段を上ると、太ももの前ばかりがパンパンに張る。椅子から立ち上がるたびに、膝の上あたりが突っ張る。そんな感覚はありませんか。
「脚の筋力が落ちたのかな」と思って、スクワットを増やしてみる。すると、ますます太ももの前だけが疲れてしまう。そういう方も少なくありません。
今回は、太ももの前にある「大腿直筋(だいたいちょっきん)」という筋肉のお話です。
大腿直筋は、股関節と膝の両方をまたぐ筋肉
太ももの前には「大腿四頭筋」と呼ばれる4つの筋肉があります。大腿直筋はそのうちの1つで、太ももの前の真ん中、いちばん表側を通っています。
4つのうち、大腿直筋だけが骨盤から始まっています。そこから膝のお皿を経て、すねの骨までつながっています。つまり、股関節と膝という2つの関節をまたいでいる筋肉です。
そのため、役割も2つあります。膝を伸ばすことと、脚を前に持ち上げること(股関節を曲げること)です。
どちらの動きでも、真っ先に呼ばれやすい
立ち上がる、階段を上る、歩く。日常の動きのほとんどで、股関節と膝は一緒に動きます。両方をまたいでいる大腿直筋は、どの場面でも出番が回ってきやすい筋肉です。
本来、脚を持ち上げる動きは、股関節の奥にある腸腰筋(ちょうようきん)が支えています。立ち上がりや階段では、お尻の筋肉が大きな力を出します。
ところが、奥の筋肉やお尻がうまく働いていないと、その分を表側にある大腿直筋が引き受けることになります。脚を上げるのも、立つのも、階段も、太ももの前。これが「太ももの前ばかり張る」状態の背景にあることが多いと、私たちは現場で感じています。
筋肉の「声」として聞いてみると
CLOVER.では、カラダの状態を筋肉の「声」として捉えることがあります。大腿直筋の声は、たとえばこうです。
「奥にいる腸腰筋が寝てるから、脚を上げるのは僕。お尻も寝てるから、立つのも階段も僕。股関節と膝、両方をまたいでるせいで、どっちの動きでも真っ先に呼ばれる。奥の仲間が起きてくれれば、僕はこんなに前に出なくていいのに」
張っている筋肉は「悪者」ではない
太ももの前が張ると、そこを一生懸命に伸ばしたり、もみほぐしたりしたくなります。もちろん、軽く伸ばしてゆるめるのは良いことです。
ただ、張りの理由が「ほかの筋肉の分まで働いているから」だとすると、伸ばすだけでは同じことの繰り返しになりがちです。翌日にはまた、太ももの前が同じ仕事を引き受けるからです。
大切なのは、太ももの前を休ませながら、奥の筋肉とお尻に出番を戻していくこと。CLOVER.が「整えてから、鍛える」という順番を大事にしているのは、このためです。
膝から動くクセと、座る時間
大腿直筋が働きすぎるきっかけは、暮らしの中にもあります。
1つは、膝から動くクセです。しゃがむときや階段を下りるときに、膝だけが前に出て、お尻が後ろに引けていない。この動き方では、体重を太ももの前だけで受け止めることになります。
もう1つは、座っている時間の長さです。座っている間、股関節は曲がったままで、お尻の筋肉は使われません。前回の記事でお伝えした大腰筋も、縮んだまま出番がない状態になります。奥とお尻が休んだまま立ち上がれば、最初に働くのは太ももの前です。
今日からできる2つのこと
1. 立ち上がる前に、お尻をきゅっと締める
椅子から立つ前に、一度お尻に力を入れてから立ち上がってみてください。「これからお尻を使う」という合図を先に送っておくイメージです。足の裏全体で床を押すようにすると、膝だけで立つ動きになりにくくなります。
2. 続けて座る時間を短く区切る
30分から1時間に一度、立ち上がるきっかけを作ってみてください。そのたびに1つ目の「お尻を締めてから立つ」を行えば、1日の中で何度も練習ができます。
なお、膝や股関節に強い痛みがある場合、腫れや熱っぽさがある場合は、無理をせず医療機関にご相談ください。
まとめ
太ももの前の張りは、筋力不足のサインとは限りません。奥の筋肉やお尻の代わりに、表側の大腿直筋が働きすぎているサインかもしれません。伸ばすだけでなく、「立ち上がる前にお尻を締める」ことから試してみてください。
階段を上るとき、最初に疲れるのはどこでしょうか。福岡市南区で、脚の張りや膝まわりの違和感について相談できる場所をお探しでしたら、CLOVER.の体験にお越しください。
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