運動前のストレッチで力が落ちる?研究でわかった時間の目安と準備運動
筋トレやゴルフ、ランニングの前に、じっくりストレッチをしている方は多いと思います。
一方で、「運動の前に伸ばすと、かえって力が出なくなる」という話を耳にして、迷っている方もいるのではないでしょうか。
今回は、運動前のストレッチと力の関係について、研究でわかっていることをご紹介します。
「運動前のストレッチで力が落ちる」は本当?
83の研究をまとめた分析
2024年、スポーツ科学の専門誌(Journal of Sport and Health Science)に、この疑問を改めて調べた論文が発表されました(Warneke と Lohmann)。
83の研究、のべ約2,000人のデータをまとめて分析したものです。
その結果、じっと止まって伸ばす「静的ストレッチ」の直後には、最大の筋力がわずかに下がる傾向が見られました。
ただし、その差は「小さい」と評価される程度でした。
力が落ちやすいのは「長く伸ばしたとき」
注目したいのは、伸ばす時間による違いです。
1つの筋肉を1回60秒以上伸ばした場合は、力の低下がはっきり見られました。
一方で、60秒より短い場合は、はっきりした差とは言えない結果でした。
また同じ分析では、ジャンプなどの瞬発的な動きについては、ストレッチで全体的に悪くなるという結果は出ていません。
「運動前のストレッチは絶対にだめ」というわけではなさそうです。
体を動かしながら伸ばすストレッチもある
静的・動的・PNFの比べ方
2016年には、ストレッチの種類ごとに、直後の運動能力への影響をまとめた論文も出ています(Behm ら、Applied Physiology, Nutrition, and Metabolism)。
直後の運動能力の変化は、平均すると次のような結果でした。
- 静的ストレッチ(じっと伸ばす):約3.7%低下
- PNFストレッチ(力を入れてから伸ばす方法):約4.4%低下
- 動的ストレッチ(動きながら伸ばす):約1.3%向上
どれも大きな差ではありませんが、運動の直前には「動きながら伸ばす」ほうが相性がよいと言えそうです。
伸ばした後に動けば、影響はほとんど気にならない
この論文の著者らは、ストレッチの後に体を動かす準備運動を加えれば、その後の運動への影響はほとんど気にしなくてよい、と述べています。
大切なのは、ストレッチだけで準備を終わらせないことです。
運動前の準備はこの順番で
研究の結果をふまえると、運動前の準備は次のような流れがおすすめです。
1. 軽く体を温める(その場足踏みや早歩きを数分)
2. 気になる部位は、1か所30秒前後を目安に軽く伸ばす
3. 腕回しや脚の振り出し、軽いスクワットなど、これから行う運動に近い動きで仕上げる
じっくり長く伸ばしたい方は、運動の後やお風呂上がりなど、力を出す予定のない時間に回すとよいでしょう。
なお、ストレッチで広がった関節の動く範囲は、多くの場合30分ほどで元に戻っていくことも報告されています。
運動前のストレッチは「その日の動きやすさをつくるもの」と考えると、取り入れ方が見えてきます。
まとめ
運動前のストレッチは、1か所を長く伸ばしすぎなければ、力への影響は小さいことがわかってきました。
短めに伸ばして、最後は動きながら体を温める。この順番を意識するだけで、運動前の準備がぐっと効率的になります。
CLOVER.では、その日の体の状態を確かめてから、整えて鍛える流れでトレーニングを行っています。
自分に合った準備運動を知りたい方は、福岡市南区のCLOVER.へお気軽にご相談ください。
ココロとカラダのお悩み、CLOVER.にご相談ください。
完全個室のパーソナルジムで、体験からお試しいただけます。