2026.10.22ストレッチ最終更新 2026.10.22

運動前のストレッチで力が落ちる?研究でわかった時間の目安と準備運動

筋トレやゴルフ、ランニングの前に、じっくりストレッチをしている方は多いと思います。

一方で、「運動の前に伸ばすと、かえって力が出なくなる」という話を耳にして、迷っている方もいるのではないでしょうか。

今回は、運動前のストレッチと力の関係について、研究でわかっていることをご紹介します。

「運動前のストレッチで力が落ちる」は本当?

83の研究をまとめた分析

2024年、スポーツ科学の専門誌(Journal of Sport and Health Science)に、この疑問を改めて調べた論文が発表されました(Warneke と Lohmann)。

83の研究、のべ約2,000人のデータをまとめて分析したものです。

その結果、じっと止まって伸ばす「静的ストレッチ」の直後には、最大の筋力がわずかに下がる傾向が見られました。

ただし、その差は「小さい」と評価される程度でした。

力が落ちやすいのは「長く伸ばしたとき」

注目したいのは、伸ばす時間による違いです。

1つの筋肉を1回60秒以上伸ばした場合は、力の低下がはっきり見られました。

一方で、60秒より短い場合は、はっきりした差とは言えない結果でした。

また同じ分析では、ジャンプなどの瞬発的な動きについては、ストレッチで全体的に悪くなるという結果は出ていません。

「運動前のストレッチは絶対にだめ」というわけではなさそうです。

体を動かしながら伸ばすストレッチもある

静的・動的・PNFの比べ方

2016年には、ストレッチの種類ごとに、直後の運動能力への影響をまとめた論文も出ています(Behm ら、Applied Physiology, Nutrition, and Metabolism)。

直後の運動能力の変化は、平均すると次のような結果でした。

どれも大きな差ではありませんが、運動の直前には「動きながら伸ばす」ほうが相性がよいと言えそうです。

伸ばした後に動けば、影響はほとんど気にならない

この論文の著者らは、ストレッチの後に体を動かす準備運動を加えれば、その後の運動への影響はほとんど気にしなくてよい、と述べています。

大切なのは、ストレッチだけで準備を終わらせないことです。

運動前の準備はこの順番で

研究の結果をふまえると、運動前の準備は次のような流れがおすすめです。

1. 軽く体を温める(その場足踏みや早歩きを数分)

2. 気になる部位は、1か所30秒前後を目安に軽く伸ばす

3. 腕回しや脚の振り出し、軽いスクワットなど、これから行う運動に近い動きで仕上げる

じっくり長く伸ばしたい方は、運動の後やお風呂上がりなど、力を出す予定のない時間に回すとよいでしょう。

なお、ストレッチで広がった関節の動く範囲は、多くの場合30分ほどで元に戻っていくことも報告されています。

運動前のストレッチは「その日の動きやすさをつくるもの」と考えると、取り入れ方が見えてきます。

まとめ

運動前のストレッチは、1か所を長く伸ばしすぎなければ、力への影響は小さいことがわかってきました。

短めに伸ばして、最後は動きながら体を温める。この順番を意識するだけで、運動前の準備がぐっと効率的になります。

CLOVER.では、その日の体の状態を確かめてから、整えて鍛える流れでトレーニングを行っています。

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