腰痛予防にコルセットより運動?研究でわかった続けたい習慣
一度腰を痛めると、「もう二度とあの痛みは味わいたくない」と思いますよね。
そこで、コルセットを巻いてみたり、靴にインソールを入れてみたり、腰に良い姿勢や持ち上げ方を調べてみたりする方も多いのではないでしょうか。
では、腰痛の予防に本当に役立つのはどれなのでしょうか。今回は、腰痛予防の研究をまとめた論文をもとに、日々の習慣として何を大切にすればよいかをお伝えします。
約3万人分の研究のまとめでわかったこと
2016年に、アメリカの医学誌『JAMA Internal Medicine』に、腰痛予防の方法を比べた研究のまとめ(Steffens ら)が発表されました。
「腰痛を防ぐための方法」を、信頼性の高い比べ方(ランダム化比較試験)で確かめた研究を集めたもので、参加者は合わせて約3万850人にのぼります。
比べられたのは、主に次のような方法です。
- 運動
- 運動と、腰についての知識を学ぶこと(教育)の組み合わせ
- 知識を学ぶことだけ
- 腰ベルト(コルセット)
- 靴のインソール
予防につながったのは「運動」
結果として、腰痛の予防につながっていたのは運動でした。
運動と知識の学びを組み合わせた場合、腰痛が起こるリスクはおよそ半分近くまで下がっていました。運動だけでも、リスクが下がる結果が出ています。
「着けるだけ」「知るだけ」では予防効果が見られなかった
一方で、腰ベルトやインソール、知識を学ぶことだけでは、腰痛を防ぐ効果ははっきり見られませんでした。
知識が無駄だということではありません。運動と組み合わせたときに良い結果が出ているように、知識は「体を動かすこと」とセットにしてこそ生きてくる、と考えるとわかりやすいと思います。
なお、医師からコルセットの使用を指示されている方は、その指示に従ってください。ここでお伝えしているのは、「これから腰痛を防ぎたい」という予防の場面での話です。
予防のための運動は、腰だけを鍛えるものではない
この研究のまとめに含まれた運動の多くは、週2〜3回ほどのペースで、筋力・柔軟性・持久力などを幅広く高める内容でした。腰まわりだけでなく、腕や脚の運動も含まれていたのが特徴です。
つまり、「腰痛予防=腹筋や背筋だけを鍛える」と考える必要はありません。
お尻や脚、背中など、全身をまんべんなく動かすことが、結果として腰を守ることにつながると考えられます。
大切なのは「続けること」
もうひとつ大切なのは、一度やって終わりにしないことです。
運動の良さは、体を動かす習慣が続いてこそ発揮されます。三日坊主になってしまうくらいなら、少ない回数でも、長く続けられる形を選ぶほうが現実的です。
たとえば、こんなところから始めてみてください。
- 週2回、時間を決めて体を動かす日をつくる
- 腰だけでなく、脚やお尻、背中も動かす
- 痛みが出る動きは無理に続けず、楽にできる範囲から始める
まとめ
- 腰痛予防の研究のまとめでは、予防につながっていたのは「運動」だった
- 腰ベルト・インソール・知識を学ぶことだけでは、はっきりした予防効果は見られなかった
- 運動は腰だけでなく全身を、そして長く続けることが大切
「何かを着ける」より「体を動かす」。腰痛予防の基本は、意外とシンプルです。
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